樹脂フェンダーバンパー取付部破損修理の考察
損傷していない樹脂フェンダーのバンパー取り付け勘合部をプライヤーでこじて破損させてみました。
ここの取付け部は、フロンとバンパーの衝撃で、折れるケーズが多く、ここだけ折れていても、今現在では、フェンダーの交換がされているのが現状の様です。
そして完全に分離させてみました。
素材はPP+E/P+TD35 PPはポリプロピレン、E/Pは、エチレンプロピレンゴムそしてTDはタルクが35%が配合されている素材になります。タルクが少しバンパーに比べると配合が多く硬い素材でした。
破片を樹脂溶接する為にアルミテープで元の形になるように、固定します。
固定させて樹脂溶接する箇所にV溝を掘ります。
1辺を溶接し固定が出来ました。固定が出来ましたので、他の箇所も樹脂溶接していきます。 プレス部以内の2次損傷を出来るだけ防ぐために、プレス部の保護などをアルミテープで保護しています。
表面の溶接が出来ました。塗膜を削っていないところは、樹脂溶接が出来ないので、それを利用して、溶接したい個所だけ溝を掘っています。
裏面もV溝を掘り、溶接、切削。
表面も形成、切削。
UVサフェーサーにて切削形成。PPの場合は、素地部の上には、必ず、プライマー処理が必要になります。
塗装前まで形成が出来ました。
シリコンオフを吹き付けて歪の確認。 追従性、柔軟性、強度があることが確認出来ました。 ここだけの取付部の損傷でしたら、フェンダー交換が回避でき、エンドユーザー様のトータルコストを抑えることが出来ます。また修理工場様の工賃の向上にもなります。 強度を持ち合わせ追従性柔軟性を兼ねそろえた溶接。今まで不可能だったものを可能にいたします。
この技術を日本に…. 可能性を秘めたものであることの認識へと繋がりました。
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