窒素溶接機が好評 廃棄減り、自然環境に配慮
窒素溶接機が好評 廃棄減り、自然環境に配慮
苫小牧民報に掲載されました。
記事抜粋
苫小牧市錦岡のボデーショップ・カドワキが、昨年6月に導入した車両パーツの破損部分を溶接で修理する「窒素シールドプラスチック溶接機」が話題を呼んでいる。事故によってグリルやバンパーが破損した際、小さな割れ目や傷でも多くの場合はパーツを入れ替えるが、同社では「自然環境に配慮し、廃棄する自動車パーツを減らそう」と溶接機を取り入れた。修理が可能になったことで、費用も半分になると好評だ。
窒素での溶接は、工程中にプラスチックの酸化を排除し、強度の強い溶接が可能。燃焼しないため、溶接汚染もない。溶接部には、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンなど、各車両に合わせた20種類以上の溶接棒を素材としている。専用素材を窒素でパーツの破損部分になじませ、塗料を塗ると傷は見た目で全く分からないほどの仕上がりとなる。
同社は1987年創業。車両の板金、塗装、修理や販売も手掛ける。営業社員はおらず、創業以来の信頼に支えられ多くのリピーターを抱える。持ち込まれる以来の多くがフロントバンパーやグリル周りの破損修理で毎年数百件を超える。
このうち約8割は他のパーツとの接続部分の破損。小さな傷でも交換しなければならず、門脇貞男社長は「何とか廃棄を減らせないかと考えていた」とし、「顧客からも安く修理ができるので助かると喜ばれる。今後も不要な廃棄を減らし、環境保全に努めていきたい」と語った。